Hkousunの垂れ流し

垂れ流すぜぇ……色々となぁ!

よもゆめは良いぞおじさん「よもゆめは良いぞ」

現在メダロットSとコラボイベント開催中のグリッドマンユニバース

気にはなりつつもきっかけがなかったのでこれを機にSSSS.GRIDMAN~グリッドマンユニバースを視聴!

という訳で、割とネタバレ上等で各作品の感想をば

 

 

 


SSSS.GRIDMAN

一言
「こういうので良いんだよ、こういうので」


大まかな筋立てはハイパーエージェントグリッドマンと主人公が合体して怪獣をやっつける話

良い意味で物凄くコテコテ of the コテコテ
主要キャラの役割が主人公、相棒、友人、ヒロイン、悪役、ライバル、黒幕というのも物凄くよく見た組み合わせで
(相棒=グリッドマンと黒幕のアレクシスに関しては話を回すための舞台装置的な面も強いので実質的には5人?)
長年かけて練られてきたお約束なので流石に3話も見れば最終話は予想可能な王道さ

悪役かつストーリー上のヒロインでもある新条アカネの設定がこれまたコテコテのセカイ系
主人公回りが特撮や勇者シリーズの系統で「幼稚園児の頃か小学生の頃に見た!」なら、
敵側は「00年代のラノベで見た!」というノリ。だがそれが良い

原作に相当する特撮のグリッドマンは観たことが無いので細かなネタが分からなかったり、
続編を見るまでは暫定「もりくぼ」呼びになっていた怪獣少女辺りは解説を見るまで存在自体が良く分からなかったり、
話を回すために特撮からアニメからお約束ありきでぶん回すが故の設定や展開のおおらかさ(オブラートな表現)など、
多少引っかかる部分はあるが、先述の通り長年かけて練られたフォーマットをベースにしているので諸々差し引いてなお飲み込みやすい

よくもまあこれだけ癖のあるバックグランドのある作品を万人向けの王道エンタメに仕立て上げたもんだと素直に感心させられる
いきなり特撮の方から入るよりはハードルは低いし、アマプラでも視聴可能なのでとりあえず3話くらいまで見て欲しい

ちなみに六花とアカネで下半身担当と上半身担当などと言われていたりいなかったりする本作ですが、自分ははっすがとてもぶっ刺さりました。良いよね、はっす……

 

SSSS.DYANZENON

一言
「よもゆめは……良いぞ!」


大まかな筋立ては現代に蘇った悪の怪獣使い達と合体ロボット「ダイナゼノン」を駆る主人公たちがめっちゃ戦う話

とは言うものの、SSSS.GRIDMANから結構派手に作風が変わってて驚かされた。続編要素も途中までほとんどないし
怪獣が出て戦う。これは某忍殺が「ニンジャが出て殺す」なくらいに変わらない部分だけど、本作で特徴的なのが戦闘以外のパート
前作から続けて視聴してる兼ね合いでこっちは「どういうスタンスで視聴すればいいかは分かった」と慢心している
「こっちはグリッドマンは出てこないんか」とか「今度は某ウルトラ路線じゃなくてニチアサ系の合体ロボか」とか
ひとりで勝手に得心しているノーガードのどてっ腹に……まさか高品質のボーイミーツガールをぶち込んでくるとか予想できるわけないじゃん!

主人公の麻中蓬(アサナカ ヨモギ)とヒロインの南 夢芽(ミナミ ユメ)がね……もうね、可愛いし尊い。死ぬ
麻中 蓬は数年前に離婚した母親に出来た恋人をどうにも受け入れられず、少しでも早く自立するためにバイトに勤しむ少年
5年前に姉の南 香乃(ミナミ カノ)を事故で喪って以来、ギスギスした家庭にも学校にも居場所のない少女、南 夢芽
(しかし、姉妹で南柯の夢ってどういうネーミングセンスよ?)
当時疎遠になっていた姉と死の直前に交わした約束。仲直り出来るかも知れないという潰えてしまった淡い期待
行き場のない感情が歪だ結果、今では「男子生徒と待ち合わせの約束をしてすっぽかす」という畜生行為を繰り返すやべー女
(但し、一人だけ「お母さん」と呼んで甘えられるほどの親友はいる。それはそれでやべー奴じゃねーかとか言ってはいけない)

という訳で、彼女の悪い噂を知りながら待ち合わせに応じた蓬くんが無事すっぽかされるところから物語が始まる
こんなひどいスタートからまさか最終話では……ねえ。やはりよもゆめは良いぞ!最高だ!
そんな中、割と理不尽な形で怪獣と巨大ロボット「ダイナゼノン」の戦いに巻き込まれる二人+通りすがりの山中 暦、飛鳥川 ちせ
敵対するは怪獣を操り、人間の世界を破壊して怪獣の為の世界を作らんとする怪獣優生思想の4人
共に戦うは今まで全く接点のない生き方をしてきた一般人と異なる時代から蘇り、ダイナゼノンを持ち込んだ元怪獣使いのガウマの5人

前作は主要登場人物は同じ学校の生徒で、それ以外の比較的出番の多いキャラもグリッドマンか新条アカネの関係者だった
が、今回は学校に通っているのは蓬と夢芽のみ。リーダー格であるガウマは事情があるとは言え日雇い仕事で生計を立てるホームレス
飛鳥川 ちせは不登校の13歳、山中 暦に至っては33歳のニート。各々に暮らしがあり、コミュニティがあり、悩みがある
そう、合体ロボバトルも主人公ふたりの甘酸っぱい青春もあるが、同時にちょっぴりビターな群像劇でもあるのだ!!

1話を見た時はね、正直不安しかなかったね。蓬くんはまだ良いとして、開幕早々にエキセントリックな事をしてくれるヒロイン
ちょっと型破りな兄貴分っぽいけど少しずれた感じのあるガウマ、全く接点もないところから湧いて出てくる暦とちせ
トドメは持ち込んだガウマ自身も何も知らないダイナゼノンの存在。いやいや、1話にしてもとっ散らかりすぎとちゃうか、これ?
実際、がっつりやった蓬と夢芽に比べて暦とちせはあっさりめ。ガウマと怪獣優生思想は必要最小限が語られた程度

で、ストーリー上の柱のひとつでもある蓬と夢芽の仲は香乃の死の謎を追う中で少しずつ深まってゆく
そしてその過程で登場する香乃と同じ部活にいたOBOG達。彼らを筆頭にほんの数分登場するだけの人々の描写が異様に濃い
その濃い人々の姿でもって蓬や夢芽との共通点や違いを克明に描き出す事で一層よもゆめの尊さが浮き彫りになる
主人公ではある、ちょっと特別な資質もあった。でもどこまでも普通の人々と大きくは変わらない道をともに行くことを選ぶ少年と少女

もうね、これがもうくたびれきったダメな大人の心に沁みるのよ
だから人類、よもゆめをすこれ

細かい事を言うと敵側の描写が弱いかなとか、やっぱ1クールで群像派だ無茶とか、爽快感は前作に軍配が上がるとかあるんだけども
それはそれとしてやっぱりよもゆめはいずれ万病に効くようになるので観よう。少なくとも二周はしよう。何なら三周しても良いぞ
後の展開を知っていると見方の変わるシーンが多く、正直周回前提と言っても良い。周回するほどよもゆめの解像度も上がるしな!

なお、よもゆめ感情が高まりすぎて勢いで書き上げた文章を8割程度カットしたものが本感想となります

 

グリッドマンユニバース

一言
「濃厚なよもゆめで満杯の腹に初々しい裕六を流し込まれて無事死亡した」

 

話としてはグリッドマン側メインで、ダイナゼノン勢はゲスト枠のクロスオーバーもの

両作品から半年後の話。蓬と夢芽は当然付き合っており、すっかりおもしれー女と化した夢芽に蓬が振り回されっぱなしである
あぁ~、往年のギャルゲのファンディスクの、延々といちゃらぶを見せつけられる奴みたいで最高なんじゃ~
ゲスト側なので描写が多い訳ではないし、やはりメインはど派手なバトルなので量自体は多くはないがとにかく質が高い
よもゆめ禁断症状を起こしていた人は這いずってでも観に行くべきだろう。自分はダイナゼノン観終えたその日に観た

これだけでも大満足なのに祐太と六花がちゃんとお付き合いするまでのエピソードまでついてくる!(というかこっちがメイン)
勿論、2作品分のヒーローやロボットがド派手に大立ち回りするし、まさかのキャラも参戦するこれぞまさにお祭り映画
自分でも確かな満足だったので、リアルタイムでグリッドマンから観ていた人は爆発四散するんじゃないか?

単体で映画としてどうか、と言われるとアニメに輪をかけておおらかな設定(婉曲表現)ではあるが
いっそファン向けに突き抜けているのでグリッドマンもダイナゼノンも観ている人は大満足請け合い。片方しか見てない人はもう一方も観よう
いずれはアマプラやBDでも観られるだろうけど、やはり映画館だ。怪獣と言えば映画館と昔から相場が決まっている